実践ではアウトドアマナーを守るべし

サバイバルの訓練の一つとして有用であり、また楽しいのがアウトドアレジャーである。夏のシーズンにはキャンプ場などはレジャー客で賑わうものであるが、サバイバルの知識と経験を積みたい者にとってもこの時期は家族などを誘ってレジャーがてらに色々と実践できるいい機会である。

だがしかし、アウトドアレジャーのために我々に与えられる場、キャンプ場などの施設は何をやってもいいという場所ではない。おおよそ全ての土地にはその所有者が居り、そこを借りているからには従わなければならないルールも存在する。忘れてはならないことだが、我々は規則によって縛られると同時に守られている。非常事態では法律やルールを固持するだけではいけないが、平常時ではルールを守ることこそが身を守るのに有効な手段である。

アウトドアにおいては、規則はおおよそ「場所」のものと「行動」のものとに分けられるだろう。「場所」はつまり立ち入りの禁止であったり注意であったりする、所有者が違ったりする場合や、もしくは危険な場所だったりすると侵入の禁止がされていたりする。みだりに侵入すると罰則を受けたり、もしくは危険な目にあっても自己責任ということになったりするだろう。また水場も注意が必要で、上流のダム等の放水や、天候の変化で容易に増水し、あっという間に流されたりする。時たま川の中州に取り残されている集団が救助される報道を見かけるが、それはアウトドアの鉄則を知らないか軽視したために大変な状況になっているのである。

一方「行動」はおおよそ禁止行動である。一番大きく言われるのは焚き火に関する項目である。多くのキャンプ場では直火の焚き火は禁止ということがある。これは直接地面の上で行う焚き火の禁止である。サバイバル愛好家としては地面の上で火を熾したいものであるが、禁止である。このことは火災の防止と景観の保全の両面から禁止になった背景がある。直接地面で火を熾すと、その後の処理が雑になる傾向がある様だ。つまり土を軽くかけるだけで消火したつもりになり、そのまま放置するなどすると、炎は消えたが炭はくすぶったままになるなどの事故の原因となる状態になりやすい。またきちんと消火された炭でも乱雑に放置されると景観の悪化を招き、管理者の負担になる。

注意書きなどでは一文で済まされるものでもその背景には様々な理由が存在する。したがって、安全に配慮する意味と、場を整備する管理者の負担軽減の両面から、管理側から言い渡される各種の注意事項と禁止事項については素直に受け入れて従い、安全で楽しいアウトドアレジャーとサバイバル技術の実践をしてもらいたい。

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