コンパクトなウッドストーブ

木を燃やして暖を取り、また湯を沸かし調理するというのは、アウトドアの醍醐味であり、サバイバルにおいては基本でありまた重要な技術である。

木を燃やすこと、つまり焚き火は基本であり、太古の昔から行われてきたことであるのだが一方でその手法は様々ある。技能によって使える方法や使えない方法、複雑で手間はかかるがより効率的な方法などあり、知識を得て経験をつめば効率的で使いやすい焚き火やかまどを作ることができるようにはなるが初心者や経験者でも雨天など悪環境では難しい場合もある。

他にも周囲の環境によってはかまどを作る材料が得難い場合もあるし、そもそもそういった構造物をつくるために時間をさけない場合もある。かまどを作り、また空気の流入に気を使って焚き火を組むのは時間がかかるし火が大きくなるまでは気を使う作業でもある。サバイバル状況では特に火を確実に得たいから焚き火の扱いには気を使うところである。

そういったことから、火を焚く環境が持ち運べるならばそれにこしたことはない。実際ウッドストーブと呼ばれる製品群が存在し、アウトドアファンの中で一定の人気を得ている。そういった製品はつまるところ持ち運び式のかまどであり、少しばかりかさばる場合がある。たいていはそのスペースに他の装備をいれるなりするが、装備の容積の制限となることは避けられない。そういった中で、折りたたんでコンパクトに収納できる製品が存在する。

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もはやウッドストーブの中でも定番といえるかもしれないほどになっている折り畳みのストーブは、単純な構造でありながら通気と防風、そして五徳の機能という火を使った調理に必要な機能をおさえており、大変通好みの仕上がりとなっている。

上の動画を見ると、細い枝しか燃料に用いていない中でも十分に調理できている。これは燃料に制限があることもあるサバイバル状態であっても活躍できる装備であることを示しているといって良いだろう。コンパクトで、しかもチタン製のものは軽量でもあるから、装備の容積と重量が逼迫していなければ検討しても良いだろう。

サバイバル・アウトドアに必須の紐を作る

サバイバル時にあると役立つ、無いととっさのときに困る物に紐がある。サバイバル時には紐は何かを縛ってまとめたり、道具や椅子などを作るときに縛って固定したりする他に、飯盒を吊るしたり釣り糸の代わりにしたり、火を熾すときに弓錐の部品に使うなどができる。

そういった重要な道具、材料である紐であるが、事前に準備していなければそうそう簡単に得られるものではない。靴紐や衣類から流用する方法もあるが、あまり他の用途に使うものを消耗するのもためらわれるところである。都市部などで民家や店舗などがあればビニール紐や麻紐などが得られるところであるが、建物が無事である場合ばかりでなく、また遭難時などはそういうところから入手することは望めない。

しかも、紐は利用するときに切って使ってしまったりもするから、つまるところ消耗品である。事前に準備しておいたとしても何時かは補充する必要も出てくる。したがって自然の中でも紐を得られるようにしておく技術があれば安心である。

そもそも人間は古来、自然物から紐や糸を作り出してきた。荒いものでは蔓性の植物の蔓をそのまま用い、また動物性のものでは腸や皮を紐にして使ってきた。そういったものの1つに植物の繊維に撚りをかけて糸や紐にするという方法がある。

上の動画ではイラクサ(nettle)を用いて紐を作っている。全体をほぐし繊維の強い部分を取り出して撚りをかけている。撚りをかけたものを2本合わせて逆方向にひねって合わせると(合糸という)より強い紐になる。動画中では撚りをかけて後に中ほどで折って合糸している。これは若干技術的に簡単な方法で、別の2本を合わせるよりは初心者でもやりやすいだろう。

こういった糸を撚る方法を1つでも習得しておけばありあわせのものから糸や紐を作り出すこともできるだろう。また細い糸からより太い紐や綱を得られるように技術を応用できるようにすることもできる。なかなかに有用な技術であるから、習得しておきたいものである。

MAN vs WILD - ベアグリルスのサバイバルショー

サバイバルを扱った作品やテレビ番組などは探せば多く見つかるものである。古くはロビンソンクルーソーから、映画で言えばキャストアウェイ等、小説や漫画作品でも枚挙に暇は無いほど数多くのフィクション・ノンフィクションの作品があふれているといっていいだろう。

一方で、純粋にサバイバルを解説している物はそう多くない。あるひとつのサバイバルの状況での行動と結果を描くだけのものがほとんどである。無人島を舞台としたもの、災害をテーマとしたもの、他にも戦場・極寒の地・ゾンビパニック等、限定的なもののみである。物語としては面白いが総合的にサバイバルを知るには少しばかり物足りないものだ。

そんな不満を抱えるサバイバル好きのニーズに見事答え切っている作品がある。ベアグリルスの出演する、MAN vs WILD(邦題:サバイバルゲーム)である。大変に人気のあるシリーズであり、これがきっかけでサバイバルマニアになったひとも多いのではないだろうか。それほど完成度が高く、魅力の多い作品である。

ベア・グリルスはイギリス軍特殊部隊の元隊員であり、サバイバルの技術と経験が豊富だ。そのベアが空中からサバイバルをしに現地にパラシュートで降り立つというところから番組はスタートする。砂漠や氷河、無人島や廃墟、ジャングルや海、まさにありとあらゆるところをスタート地点にしてサバイバルが開始する。救助や人里を求めながら、様々な植生を利用し、また各国の様々な動植物、食料になりそうなものを紹介しながら、サバイバルのテクニックを解説、実演するのである。

現地到着から、移動し食料や水を得ながら一日をすごし、一泊して人の手が入っているところまで行く体裁であるが、もちろん撮影の都合、スタッフの限界や安全上の問題から数日にわたって撮影されてはいるので完璧なリアリティー番組というわけではない。また幅広く扱っているとはいえ、エンターテイメント、娯楽作品であり、再現番組で無いから災害地などでのオンタイムの避難等は扱えてない。そういった面はあるが、サバイバルの幅広い手法、割り切り方、無茶の仕方はかなり面白い。

実演するベアグリルスは元特殊部隊員であるから、かなりの訓練をつんでおり、一般人の実現困難なことも行うから、実際の自分のサバイバルに適用するのにそのまま全てをというわけにはいかない。が、たびたび解説される基本的技術や、地形にあった注意点は大変に有用で参考になる。実際に視聴者が参考にして生き延びた事例(ないし救助した事例)も取上げられるなどもあり(中には少年が行ったものもある)、十分に実用的な内容となっているのである。

私ではベアのようなタフな男にはなりようがないが、そうありたいと思うことでサバイバルの知識は身につき深まったものである。サバイバルに備えたい、自然の中でも生き延びたいという諸氏はぜひ一度見ていただきたい。学ぶところの多い作品であるし、娯楽としてもまた一級品であると確信している。

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