ダクトテープで水を汲む - バケツ製作

アメリカの工作を調べるとかなりの頻度で出てくる材料である「ダクトテープ」、これはもともと軍の補修用品であったそうであるが、軍用品がおおよそサバイバルに有効なのはこのダクトテープにもあてはまる。靴を作る人もいるといった話も紹介したが、もはやなんでもありなようで、ダクトテープだけでバケツを作ることだってできる。

テープでバケツを作ってどうするのかという人もいるかもしれないが、必要なサイズにちょうどいい容器を装備として用意できているとは限らないし、その上それを喪失した場合にはどうするのかということを考えると汎用的な材料から製作できるというのはかなり心強いところである。

さて、上の動画で見ていただいたのはブッシュクラフトでの一例である。しっかりと最後は水をくみ上げることができるのが見ていただけたかと思う。即席にしてはしっかりした出来と思うのであるがどうだろうか。

製作法については、手に入る材料や道具によってアレンジの余地は大いにあるだろう。丸太を使って型にしていたところは複数の枝を束にして代用することも出来るし、そうしたときは型を引き剥がすときが少し楽になるかもしれない(枝を一本ずつ抜き取れる)。また、紐が無ければダクトテープを折りたたんで紐のようにも出来るだろう。

サバイバルは想像力と創造力が大変重要である。そしてもちろんのことながらそれを実現できる装備も重要だ。頭にアイデアを、鞄にダクトテープを詰め込んでとっさのときに活用できるようにしておきたいものだ。

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ナイフで木材を割るバトニングという手法

サバイバルでは焚き火の技術が大事であることは度々話題にしてきたが、その焚き火のためには燃料が不可欠である。それは燃料として製造されたものだけでなく、自然の中では木の枝や幹であったりするし、街中では家具や建材として用いられている木材であったりする。そういった燃料は焚き火で使うにはいささか不都合なものもあり、利用するにはコンディションを整えてやらなければならない。

よくあるのは薪として使おうとする木が太すぎるというものである。太い木はそれ自体の熱容量や表面積の問題があって火がつきにくいという性質があり、焚き火を開始するときには細いものから順にくべるという原則がある。このため太い木は細く割って使用する必要がある。いわゆるところの薪割りである。一般的に薪割りは斧でもって豪快に行うイメージがあり、またそれは実際に正しく効率的なのであるが、しかしながらサバイバルの場では十分な道具が得られるとも限らない。

薪を割るには斧がいいが、しかし斧がないときにはナイフを使って割る方法がある。バトニングとよく言われるこの方法は、ナイフを他の木材で叩き込み、押し込んでいって割るという方法である。どのようなものかは実際に見たほうがわかりやすいだろう。幸いなことに、日本語で解説してくださっている方が居るので参考にしてもらいたい。

この動画でも注意しているが、バトニングはナイフを棒で叩き込むという、いささか乱暴な手法であるのでナイフへの負荷が大きい。ナイフはサバイバルの基本の道具で、貴重なものであるから、失うことのないように気をつけて扱ってほしい。

小さなナイフでも工夫をすれば色々なことが出来る。大きな道具を用意するのも重要だが、知識と技術で不足を乗り切れるようにもしておきたいものである。

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原始時代の道具で弓矢を作る

今回は久しぶりに、大自然のサバイバルを見よう。ここ最近、都市部での備えに偏って、少しばかりアウトドア志向のいうなれば夢のあるサバイバルからは遠ざかっていたが、ある意味、そんな状況にはそうならないだろうという突拍子もない状況(つまり未開の森の中に置き去り、とか文明のにおいのしない場所に長期間とか)に必要な技術が、極限状態に役に立つことだってある。

さて、サバイバルでは食料を得るためにいろんなことをする。言葉でまとめると狩猟採集と一息で言ってしまえるが、その手法も様々である。そのうちカロリーを多く得られる可能性のある方法が狩猟であり、その手法で一番イメージが一般的なのが槍と弓矢による狩猟だろう。原始的な狩りといって思い浮かぶのが投げやり、そしてそこから一歩進めば弓矢である。そういうわけで、狩猟をしようとすると、個人の狩猟では投げ槍の手法では獲物を獲づらいので(何本も槍を打ち込まなければならない)弓矢が必要となってくるが、弓矢を初めから持っている人間なんてそんなに居ないだろう。となれば作る必要がある。

世界は広いもので弓矢を作る人もかなり存在しており、手法の一端を学ぶことができる。

上の動画では原始的な道具と材料で弓矢を作っている。弓となる木材、矢となる木材を削って曲げてまっすぐに直したりする。その際には石と木から作られた道具と焚き火の火しか使わない。また、松脂と炭から硬い接着用の樹脂を作り、それと植物の繊維でもって鏃を固定する。また羽の部分も鳥の羽と植物の繊維、そして接着剤となる植物(これは松脂で代用できるかもしれない)を使って矢に固定している。

なかなかにきちんとしている弓矢が森の中で作成可能なのである。狩猟の方法は罠もあり、弓矢だけのものではないが、選択肢と道具は多い方がよい。また有事の際には武器ともなる頼もしいものである。知識と、基礎的な技術は持っていれば役に立つかもしれない。

なお、弓矢での狩猟は日本において完全に違法であり、そのほか各種法に触れる可能性もあるので実践の際は適法の範囲に収まるように各自注意していただきたい。