サバイバルにコーヒーを一杯

サバイバル、というか、軍の糧食によくあることだが、粉末を溶かすタイプの飲み物がつく場合が多い。そしてそれは多くの場合コーヒーがついている物である。オレンジジュースだとか紅茶だとかもついているのであるが、コーヒーの率は大きいように思われる。

こういったドリンクの粉末類がつくのは軍での少ない楽しみである食事をより楽しくするためのものでもあるが、より切実な実用上の理由もある。すなわち、水の質が安定しないのである。もっと言えば、場所によっては水が耐えがたく不味い場合があるのである。きれいでおいしい水が出る場所を宿営地に選べる場合ばかりではないし、泥水でもすすらねばならないこともある。究極的なサバイバルを実施することを前提とする軍においてはそういったときも一定以上に士気(気力や意志)を保つために少しでもおいしく水分を取れるようにしたいのである。

コーヒーがよく選ばれるというのは強い香りと苦味、そしていくらかある酸味が水自体の味を大きく隠してくれるからであろうと思われる。もちろん良い水で作ったほうがおいしいのであるが、他の飲み物よりはコーヒーの方がごまかしが効くといったところであろうと思う。そしてそれ以外にもカフェインが含まれていて眠気覚ましと精神高揚の効果が見込まれることも実用上の利点としてあっただろう。他にもインスタントの粉末飲料として早期に開発されたという歴史的な要因もあるかもしれないが、それにしてもサバイバルによい利点があるのである。

インスタントコーヒーはどこでも手に入るというくらい入手性がよいし、個別包装であれば、サバイバル中に開封しても保存性はよい。価格も安価で揃えやすいので、装備に隙間があればいれておいてもいいだろう。非常時こそ心の余裕、精神の安定が重要になるシーンが出てくるだろう。コーヒーは嗜好品であるが、なかなか馬鹿に出来ないものなのである。

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意外に重要な備え:目薬

災害・サバイバルへの備えとして挙げられる医薬品というと、外傷にそなえて消毒薬、他には痛み止めや風邪薬、また普段持病などで常用している薬といったところだが、意外と有用な薬は他にもある。目薬もその1つである。

災害時に危険なのは、落下物が主である。これは落ちてきて怪我をする、また落ちている物をふむなどをして怪我をする危険があるという点で、かなり危険であり、それの手当てに傷口の洗浄・消毒の準備として消毒薬などを準備するわけである。しかし、危険なのはそれだけではない。

落下物のほかに危険なものはいくつかあるが、特に地震のときを考えると、問題が大きいのは粉塵、そして地震に伴って起きがちな火災に伴う煙である。どちらも呼吸器と目にダメージが及ぶ点で厄介なものである。

粉塵は様々な物質・細菌が含まれており、目の表面が傷ついたり細菌感染などを起こして炎症を発生させる可能性がある。また煙は様々な酸やアルカリ、フェノール類などの人体に危険を及ぼす物質を多く含んでおり、長時間付着する状況ではかなりの危険が生じる。呼吸器に対するダメージは手近なハンカチなどで防ぐことも可能であるが、目は専用にかさばるゴーグルなどを用意しなければならない。

したがって、そのようなかさばる用意ができない、また不意でそういった装備をつけられない場合に、事後のケアができるようにする必要がある。そこで役立つのが目薬である。

目薬というと、一般的には目の疲れやドライアイへの対応用として効果が喧伝されるものが多いが、それだけではない。結膜炎などの感染症への効き目がある抗菌目薬というものがあり、災害・サバイバル用としてはこの抗菌目薬が適するだろう。粉塵を洗い流し、また感染を予防できるし、またただ目を洗浄する用途にも使えるから火災の煙を目から洗い流すのにもいいだろう。また抗菌目薬には大抵の場合、炎症を抑える成分も入っているので目が少し傷ついて炎症を起こすことがあっても見えないところまでひどくなるのを防ぐ効果も期待できる。

災害時、周囲の状況を把握し続けることはかなり重要である。そのとき重要な器官である目を活動可能に保つために目のメンテナンスにも気を配ることは重要なことであろう。ちょっとしたことであるが、目の不調はなかなか見過ごせない危険なのである。

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サプリメントについて考える

日常の健康食品として、多く宣伝され消費されているサプリメント類であるが、その健康効果は個々人の感じ方にもよるだろうと思う。

関節の痛みや老化等々に効くといわれる機能改善系統のサプリメントであれば、個々人の考えによって摂取すればよいと思う。効く効かないはここでは論じないが、さほど害となることはないから各人が自由にしてよいと思う。非常時にはこういったものを入れるスペースがあるかは分からないが、余裕があればもっていってもいいだろう。少なくともいつも通りをできると心に余裕が生まれることは確かであるからだ。

また、栄養的に影響力の大きいサプリメントもある。ビタミンやミネラル類のサプリメントがそれだ。

ビタミンはその不足による病気が昔からある。ビタミンBの不足による脚気やビタミンCの不足による壊血病が有名であろう。こういった不足による病気は最近では栄養状態の改善により日本国内ではほとんど見られなくなっているが、偏った食生活を行うと病気の原因となるほど不足する場合もある。

災害時などは加工済み食品などが主として消費されることになるが、そういった食品は近年では保存性向上の面からもビタミンCの添加が多くされるようになってはいるが、それでも不足しがちになる。また自然にある一部の食品にはビタミンBを破壊する毒をもっている物もあり(銀杏など)、ビタミンの補給は重要である。

ミネラルは大抵の成分は通常の食生活をしていれば不足することはまずない。しかしながら塩分(ナトリウム)は摂取しなければ不足しやすい。この場合はサプリメントなどに頼る必要はないが食塩を持っておくと良いだろう。サバイバル条件下でも塩で味付けできれば採集した食料もある程度味が向上するし、汗をかき塩分を失ったとき補給することは大変重要である。

サバイバル時、緊急時に置いては短期ではあまり必要のないのがこういったサプリメントであるが、長期になるにしたがって重要度は上昇してゆく。栄養が偏りがちな非常時の食生活を乗り越えるために基本的なビタミン剤は持っていても良いだろう。一日に必要な最低限の量はそう多くないから、あまりかさばらず長期に対応できる量を準備できるはずだ。