水の上でたき火

サバイバルの基本は火である。人間は火によって寒さを克服し、食べられる食料を増やした。したがってどのような環境でも火を得られるというのは非常に重要なことである。

いままでも様々な状況でのたき火を紹介したが、今回は特に面白い状況でのたき火である。それは水上でのたき火である。

といっても浅い水の上、川の浅瀬といったところであるが、それでも通常たき火などできない水の上でたき火を行っている。

先を尖らせた木の杭で土台を作り、それに木の枠を固定して、台を作る。そして粘土なんかをつかって空気を遮断することでたき火台として機能するようになっている。

こういった土台を作っておけば、例えばシェルターなどの拠点に大雨で水たまりになっても屋根がしっかりしていれば火で暖をとることができるし。また川で夜間に火を焚き照明として使い、魚を獲ることも十分可能であろう。

水の上で火を焚くという発想はなかなかできないものである。しかし、不可能というものもあまりない。自由な発想で必要を満たす工夫ができるように感覚を養いたいものである。

防災の日に振り返る

9月1日は防災の日である。関東大震災があった日であり、地震多発国である日本に住むからには防災に思いをはせるべき日であろう。防災の日を含む1週間は防災週間で、国や地方自治体の災害時訓練や各種の防災イベントが行われる。

さて、そうなると、いろいろな媒体で防災について啓発されるだろうから、今週はあえて新しいことは言わないことにする。いままでもいろいろなことを記事にしてきたが、過去のものを振り返るのもまたいいことであろうと思う。いくつか過去の記事を挙げておこう。

地震に合って10秒でするべきこと
地震の後10分でするべきこと

避難所の場所を知るだけではいけない
常にメガネや持病の薬を用意しておくこと

振り返って忘れていたことがあれば備えを改めてしておきたいところだ。

さてはて、振り返るとよくもここまでサバイバルで記事をかいてきたものである。趣味的なサバイバル(アウトドアレジャーに近い)も扱っているが、基本は人間の生き抜く力を高めるところにある。様々なサバイバル知識を発掘するべく努力していくので、皆様方におかれましてはこれからも懲りずにお付き合いいただければ幸いである。

豪快なフィッシング(釣りではない)

タイトルがおかしいと思うかもしれないが、今回紹介する動画ではまさにタイトル通りのことをしている。フィッシングは釣りと訳されることが多いが、魚を獲ること全般に使われるようであるからその意味で間違ってはないのだろう。

魚を獲るとなるとまず第一に釣りを思い浮かべるのであるが、サバイバルでは道具がそろうことばかりでもない。したがってあるもので工夫してやり遂げることが必要である。

上の動画を見ていただければわかるが、鉈のような刃物で魚を叩き切って獲っている。しかしながら、何も考えずにとれるようなものではなく、陸に近い浅瀬に魚が近づく地形を選定し、そして辛抱強く姿を見られないように待つのである。この待ち方は白鷺の水に佇み獲物を待つ姿を連想させるもので、大自然で培われた方法のひとつであろう。

また、後半では手づかみで獲れる獲物も狙っている。日本ではアメリカザリガニがいるから同様にして食料を得ることは比較的容易であろう。ザリガニもするめなどで釣る遊びがあるが、注意深く狙えば素手で十分捕獲可能である。

辛抱強さと観察力があれば道具の如何にかかわらずサバイバルをすることはできる。あとは安全に行うためにいくつかの知識を持てば完璧だ。素手でもザリガニを捕まえて、寄生虫を加熱して殺せば安全な食料が手に入る。道具をそろえたうえでこういった発想も身に着けることで少々のトラブルではびくともしないサバイバル力が身につくはずである。