効率的な湯沸しを - ジェットボイル

焚き火を使わない場合には、ガソリンやアルコールなどののストーブ(コンロ)を使って調理をするのがアウトドアの定番といったところだが、ここ最近はその定番中の定番としてガスストーブ(ガスバーナー)がある。

カセットコンロの使用できるバーナーや、OD缶と呼ばれるアウトドア用のガス缶を使うものなどがあるが、どちらも即座に使用開始でき、利便性はすばらしく高い。またガス缶の入手性、保存性も高くなってきており、かなり使いやすいものになっている。

一方で、(ガソリン等の燃油、アルコールでもそうだが)ガスではその燃料に限りがあることが問題となってくる。燃料の入手性を考えると薪が手に入る状態では薪を使った方が有利に思えることもある。しかし、煙が出ないなどの利便性を考えるとガスも捨てがたい。また、雪山登山などの薪を燃料にしても限りがある状態では木を燃やそうが燃料を用意しようが変わらなくなるので、断然ガスやその他燃料が良い。むしろ薪の入手できないこともあるから燃料を用意するほかない場合もある。

そうしたことを考えると、ガスを利用したいわけだが、その場合は燃料の効率が大変に重要になってくる。少しの燃料で効率よく調理できれば燃料を多く持たなくとも十分なのである。

一般的に、アウトドアでガスを使い調理するとき、その主な用途は湯を沸かすことである。炊飯でもそうであるし、スープを作ったり、お茶やコーヒーを淹れるときも湯を沸かす。麺類をゆでたりインスタント麺を作るときも湯は必要である。したがって湯を効率よく作ることができれば調理の効率はぐんと上がることになる。

そういう目的で、湯沸し用の鍋が作られている。ジェットボイルというこの鍋は底に熱交換器(効率よく熱を伝えるための構造)がつけられていて、ガスの火の熱を効率よく鍋に取り込んでお湯を作るエネルギーとするのである。

ありそうでなかったこの製品はいくらかバリエーションがあるが、どれも効率よく熱を利用するように作られている。専用のバーナーもセットであるのでアウトドアのガスバーナーを持っていなければ調理の選択肢を増やす点でもひとつ考えてみてはどうだろうか。

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針と糸 - 衣服の修繕だけじゃない利用法

非常用の装備を集めるときに、針と糸をそれに含める人は結構いる。もちろんそれは衣服の修繕のためだ。ボタンが取れたりしたときに付け直せれば便利である。だが、非常用の装備として針と糸を用意しておく意義はそれだけではない。

衣服の修繕の話で言えば、ボタン付けだけにとどまらず、かぎ裂きや穴の繕いは大変に重要である。服はつまるところ肉体の防具である。外気や草木、虫などから身を守るための防御装備である衣服に穴が開いていては十分な機能を果たさない。体温だけで見るなら小さな穴1つではどうということはないが、其処から虫が入り込めば重大な疾病の原因にもなりうる。植物でも棘がそういったところから不意に刺さるなどすれば、中には激痛を伴う毒をもったものもあるから注意が必要になる。

また、衣服の修繕以外にも針と糸は活用できる。布をいくらか使って下着やシャツやその他、布でできたものならば針と糸があれば作ることができる。布もさらしのような汎用的なものを一枚用意すれば様々なものを作れる。

他にも針や糸そのものを加工する方法もある。針をまげて叩くなどして硬くし釣り針にし、縫い糸を数本より合わせてタコ糸くらいにすれば簡易的な釣り道具を製作できるし、針は火であぶって消毒すればとげなどが刺さったときに皮膚の中から棘を掘り出す道具にもなる。糸も一本では弱いがより合わせる等で適度に強くすれば色々と使用可能である。

もちろん、裁縫用の針と糸は布を縫い合わせるのが本業であるから、そのように使うのが一番効率が良い。衣服の修繕や改造、製作などに使うのが良いのは当然のことであるし、災害時にもそういった需要は多くある。手芸の腕を磨くことは、そのまま非常時に使える技術を増やすことにつながるのである。しかし、せっかくの汎用性の見込める糸や針があるのだから他に何か使えることがあるかと考えてみるのも良いだろう。

さらしを持っておけ - 色々使える万能布

サバイバルのときには、実は布の需要というのは結構ある。衣類や下着や、包帯や三角巾などの医療用品、様々な袋や髪を押さえるバンダナなど、様々な布製品が必要とされる。しかし、非常時ではその全てを用意することはできない。

災害用品では幅広く使えるように複数の役割をするようなものを用意するのであるが、布製品ではなかなかそういったことは難しい。衣類は流用しようとすると、元の形を壊したりせねばならず、元にもどして使うのが困難なことがある。必要とされるもので余裕のないものを流用してしまうと必要とするものがなくなってしまうのでそういった利用の仕方はよくないのである。

そういったとき、必要度が低く持ち運びしやすいものとして挙げられたりするのがバンダナである。これは三角巾やハンカチーフの代わりに使えるといったように紹介されたりする。しかし、バンダナは長さが短く、少しばかり使い勝手が悪い。

そこで私が薦めるのは「さらし(晒)」である。幅が30cm以上あり、また長さも10mもあって使いでのある量である。十分長いので骨折した腕を吊ったり、包帯として使うときなどに使いやすい。傷口を押さえるなどの用途に、また水を濾すためのフィルターとして使うときも手軽に裂いて使えるため、これら汚れて再利用に問題のある使い方でも手軽に使うことができる。

さらしはまた、縫い合わせて加工して使うことができる。下着を作ったり、またはシャツや帽子を作ることができるだろう。衣類の応急処置として当て布にしてつくろうこともできる。発想力の限りにいろいろなものが作れるはずだ。特定の利用が想定されている物を流用するものではないので、手ぬぐいや布オムツなどの衛生用品としての利用も気軽にできる。

道具がなくても裂いて使うだけで色々と使え、ハサミと針と糸があれば無限の可能性を発揮するさらし、かさばらない上に量も多く使えるので、ひとつ用意しておいてもいいのではないだろうか。

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