松脂で火をつける方法

松脂はロジンとテレビン油を主な成分とする樹脂である。これは可燃性で点火すると燃え続ける。プラスチックなども加熱し続けると燃えるが、その燃焼の性能は高い。同様に松脂も点火するとしっかりと燃えるいい火になる。

また、松脂の成分のテレビン油は揮発性がある。揮発性がある可燃物は総じて燃えやすく、点火しやすい。例えばガソリンなどは揮発性燃油であり、大変燃えやすい。またアルコールなども揮発性がある可燃物でこれも点火・燃焼しやすいものだ。そういったことからテレビン油を多く含まれた状態の松脂は点火しやすいのである。

動画では、松のこぶの様になっているところにナイフで小さく穴を開け松脂を取っている。このようにして松脂を取ると、若干木を傷つけることにはなるが、新鮮な(つまり揮発成分が多く残る)松脂を得ることができる。松脂は流れ出てすぐには液状で流動性があるが、その後空気に触れていると、揮発成分を失い、また他の成分も粘度を増して固まり始める。したがって点火のために使われる松脂はできるだけ揮発成分の豊富なほうがよい。

それによってメタルマッチなどで比較的容易に火をつけることができる。松脂で作る火は、少しくらい湿っていてもちゃんと点火でき、持続する。動画でも雨の日であり、濡れた木の皮に松脂を集めているがきちんと点火している。