ログハウスから学ぶ

サバイバルの好きなサバイバリストというのは、大抵がアウトドアが好きなものである。自然の中で生き抜くことはリスクも多いが、サバイバルの基本といえば野外で自然物を活用することであり、つまり極端なアウトドアレジャーといってもいい。想定するシーンがもっと行き過ぎて文明の崩壊まで視野に入れだすと全てのことがサバイバルに結びつきだすのだが、それはさておいても、サバイバルを考える人は自然の中の活動や、古きよき野外での活動を愛好する人であることが多いように思う。

同時に、サバイバルを考えるときに、アウトドアや野外活動などの手法・技術を知ることはかなり有益なことである。火のつけ方や野外料理のやり方、ロープワークなど様々な技術がそこにはある。ログハウス(log  cabin)もその1つといっていいだろう。

ログハウスは英語圏ではログキャビンを呼ばれることが多いが、自然好きなどの中に愛好家が多い建築物である。丸太を少しだけ加工してそれを積み上げて作る素朴な家である。そして素朴であり、構造が単純であるがゆえに古来の方法を残しており、加工も少なくてすむため手作業の入る余地がいまだにあるのがこの類の家である。自分で建てるセルフビルドも行われていて、自分がかかわる余地が多いのも人気の一因であろう。

人の手で作るには少し巨大なログハウスの技術は、つまるところシェルター作りの技術の行き着く先の一つである。頑丈な壁を作り内部を守るログハウスはシェルターとしてはかなり上位のものといって良いだろう。そしてそれは手作業で作り上げることが可能なものでもあるのだ。

今回紹介する動画はそのログハウスの作り方を紹介するものだ。2種類のログハウスを紹介し、その補修に使う丸太の加工を行っている。一部チェーンソーなど近代的な機器を用いるシーンもあるが、大抵の作業は手作業で斧やノミを使ってのものである。動画は補修であるが、その技術を応用すれば小型のログハウスならば作れそうな気がしてくるものである。実際に作れなくともその一連の技術はシェルターを作る際の構造の作り方に応用でき、より頑丈であったり使いよいシェルターとできるはずである。

Bug Out Bag 海外の3日間用非常持ち出し袋を見てみよう

災害用に非常持ち出しようの袋を準備し、いろいろと中につめている人は多いだろう。これは災害、特に地震が多い日本ではかなり浸透してきているが、何も日本だけではない。海外でもバッグに色々と備えている。

英語でbug out bag と調べると、いろんな人の持ち出し袋の紹介を見ることができる。bug out bagというのは、這い出るときのバッグってことで、おおむね日本の非常用持ち出し袋と同じと考えてよいだろう。日本のように銀色のセットとして売られていることはないようで、大抵自作でアウトドア用のバッグに色々とつめている。

様々な人のバッグを見ると、その人が必要と思っている物や、かけられる金額、装備の重量や容積への考え方が違って面白い。人によってガラッと装備が違ってくる。したがって自分にぴったりの装備を探すには色々なものを見て自分に必要な装備をピックアップしていく必要があるだろう。

大体は英語であるが、簡単な単語が聞き取れればおおよそのことは分かる。今日紹介するものは3日間を想定した装備である。基本的なサバイバルキャンプの用品と食料をセットにしてある。紹介されている中で、私がこれはと思ったのは靴下である。さらっと紹介されているのであるが、靴下は忘れられがちだが重要な装備だ。なんらかの理由で足が濡れたときに濡れたままで居ると冷えて、また水でふやけて塹壕足と呼ばれる状態となったりする。そうなるのはかなりよろしくないため、代えの靴下を用意して足を乾燥させるようにするのである。

他にも細々とあるから、全体を眺めてみて欲しい。ざっくりとでもどんなものが含まれているかを見ていくことで、自分の必要とする装備も見えてくるだろう。

斧を研ぐ

野外活動では頼もしい道具である刃物類であるが、その鋭い刃も使うたびに痛んでゆく。特に野外活動では木を切るなどすることが多く、また土や石に当てることもあるから刃の鈍りと痛みは早い。

もちろんそういった劣化は厚く重い斧であっても逃れられるものではない。いくら頑丈に作られようとも鋭い刃をもつ道具である以上、刃先の劣化が生ずる。刃の劣化は作業効率の低下が問題となるだけではなく、安全上の問題も引き起こすことがあるため早めに対策をしてやらなくてはならない。刃の鈍ると木に食い込み難くなるため、斧が跳ね返って怪我をする原因にもなりうるのである。

したがって早め早めに刃先を砥いでやることが必要である。

刃を研ぐのは基本的には家庭にある(かどうかは分からないが)砥石で十分である。一般的に砥石として売られている水砥石でよい。わざわざ水砥石というのは海外では油をつかう砥石も多くあるからである。日本では砥石といえばわざわざ言わずとも水をつかうものであるから砥石として一般的に売られている物を使えばよいだろう。海外では日本の砥石は、Japanise Waterstoneと呼ばれ、よく見るようになって来た。

砥石は水に浸してから利用する。包丁やナイフであれば大抵のイメージにある様に前後に滑らせて研ぐ。この際のテクニックも色々あるが今はおいておくとして、斧の場合は違ったとぎ方をする。

斧の刃はコンベックスと呼ばれる形をしている日本語ではハマグリ刃と呼ばれるこれは、少し膨らんだ形をしていて、刃先が直線になっていない。これにより斧の刃は折れたり欠けたりしにくくなっている。研ぐときはこれを壊さないように、まずは円を描くようにして研ぐ。その後刃先を整えるように刃を当てて弧を描くように研いで行く。

砥石は中砥と言われる石で研いだ後、仕上砥と呼ばれるより細かい目の砥石で研ぐと鋭く仕上がる。しかし、こだわらないなら中砥で注意深く研げば十分に実用になる鋭さで研ぐことは可能である。