凍える寒さの中での焚き火

冬になると寒いところでのサバイバルについて思いを寄せることが多い。私と同じく寒くなると極寒の地や雪の中でのサバイバルの方法を考える人はいるかと思う(とくにsuvtechを見ているような方には多いと思う)が、今回はその雪の中でのアウトドア活動の動画を紹介したいと思う。

アウトドアの動画では(とくに寒い時期の撮影であると)火を焚くシーンは多く見られる。状況の良い場合の焚き火には何の問題もないのであるが、雨の中や強い風の中、寒い時期などでは着火し難く工夫が必要になる。また雪の中などになると、積もった雪の影響で、乾燥した着火しやすい素材を得ることが難しくなったりもする。雪が落ちている枝を隠す上に乾燥もし難くし、また可燃物を冷却し火がつくまでに必要なエネルギーが大きくなるからである。そんな中でも生存のために火をつける技術を見てみよう。

当然、サバイバル状況下では潤沢な燃料の補給は望むべくもないから、そのあたりから燃料となるものを集めるべきであるが、特に着火の初期につかうティンダー(火口)を得るのは重要になる。人工物ではポケットティッシュやポケットの中の糸くずなどあるが、自然物からだとなかなかどう得て良いのか悩むものである。上の動画では立ち木の皮をティンダーとして使っている。手で剥げる皮は種火を大きくするための燃料として、またナイフで削ったより細かくふわふわしたものは火種をつけるティンダーとして利用している。この準備によって凍える寒さの中でも火打石と火打金の火花で火をつけることに成功している。

もちろんごくごく原始的な火付け方法だけでなく、ファイヤースチールのような近代的な火花式のものでも着火は可能であるが、同様の準備をしていればより確実に火を得ることができるだろう。寒すぎるとガスストーブやガスを使った着火装置などが動作しないときなどがある(ガスは物により一定の温度以下で気化しなくなる)ので火花式で着火できる知識もしっかり持っておきたいものである。