新年もサバイバルの心構えを忘れないようにしよう

2014年最後の更新です。今年一年通して、コンスタントに見てくださった方々に感謝申し上げます。来る年でもよろしくお願いいたします。

さて新年にもサバイバルは身近なところから始めるべきだろう。新年の行事や事物にもかなり色々な危険が潜む。伝統的な遊びをしようと思えば凧揚げがあるが、これは電力会社が大きく宣伝公知をしているが、電線への接触などによる事故の危険があるし、食についても餅を食べる機会が多くなる。餅は流動的な粘性の高い食品であり、これは喉につめて窒息の原因となりうる。これらのことはもはや広くに知られているにもかかわらずそれでもなお事故は起きており、死者もなくならない。

新年の事故がなくならないのは、自分はそうならない、自分たちには関係ないと思うことが原因であろう。事故の話を聞いても他人事であると十分知識を受け取れないものである。suvtechを御覧の諸氏は自らサバイバルの知識を得られようとしている方々であるからそういった心配はないだろうが、やはり主体性を持って知識を得るというのは重要なことである。

新年といって浮き足立ったりせず、心構えは安全第一のサバイバル状態で来年一年のりきってもらいたい。

レジャーとともにサバイバル能力を高める

寒い時期が終わると、大体の世間の動きとしてはアウトドアレジャーが活発になるようである。春・夏・秋の初めくらいまでは本格的なキャンプでなくともデイキャンプ、日帰りのバーベキューなどで結構な人数がアウトドアの遊びを楽しんでいる物で、各種店舗でもそういったアウトドアレジャーに関連する商品が一定して揃えられていることも多い。

アウトドアレジャーは遊びであるが、そこから得られる経験と知識、またそれに使われる道具はサバイバルをするときにも大変有用に使うことができるものでもある。火の焚き方は汎用的に用いることが出来るし、七輪やバーベキューコンロは調理や暖房にかなり便利な道具である。またテントや寝袋といったシェルターになるものがサバイバルで重要なことは散々今まで紹介してきたところであり、キャンプはその予行演習といっても良いくらいである。他にもより山奥でのレジャー活動に浄水器を準備する人もいるし、登山などはそれそのものがサバイバルの訓練に近いものがある。

すなわち、アウトドアを楽しんで、少しずつ道具を買い集めて、そして経験を積んでいくうちにサバイバルの基礎能力を高めることが出来るのである。新しいことに挑戦していくことによって、また自然に近づいていくことによって、自然の中で生き延びるための知恵の一端をつかむことが出来るだろう。そして、重要なことは、これによりサバイバルを趣味として言えるということである。日々を楽しくサバイバルに備えるというのは重要なことで、不安に駆られて用意するだけではつらく、続けるのも困難である。アウトドアと表裏一体の楽しい趣味としてある程度行える方がより上達も早く、知識も身につくものである。

もちろん、アウトドアレジャーがサバイバルと近しいものであるということは危険も隣合わせのものであるということで、それゆえ安全に注意して行って欲しい。まぁ、もっともsuvtechを御覧の皆様は各種の危険についてある程度の理解をしているだろうから問題ないかもしれないが念のために注意しておくことにしよう。アウトドアでの一酸化炭素中毒・火災・虫刺され・増水による水難・食中毒・転落事故・低体温症などなど、様々な危険は、ベテランは自然とそれらを心得ており回避するものであるが、アウトドア初心者は知らず危険に踏み込んでしまうことがあるので、慢心せずに事前の知識をしっかり仕入れて活動しよう。それらの危険の回避の積み重ねがすなわちサバイバルの第一歩といえるものである。であるから、繰り返しになるが、サバイバルを楽しむことはつまり安全なレジャーを楽しむということと同じなのである。

震災特別番組などみて慌てて準備するべからず

普段からsuvtechを御覧いただいている皆様方におかれては、すでに備えをされているだろうからそのようなことはないかもしれないが、テレビ番組で災害対策番組でもみてすぐに備えねばと慌てて始めるのはやめた方がいいだろう。少なくとも一度深呼吸でもして、冷静な頭を取り返してからでも遅くない。

テレビ番組でもって特集するもので見るべきところは、生き残った人々の行動や、教訓であり、生存するための行動そのものである。先人の、しかも実績のある方法と軌跡を学ぶことで自らの心構えと知識の実用性について深く考えることができるだろう。一方で、缶詰のパンやら新しい味のアルファ化米、加熱剤などの製品なども多く紹介され、こういう時期であるからどれもこれも有用ですばらしいものに見えてくるものであるが、浮ついて購入することは避けたいものである。備える物品はそれぞれについて必要性や必然性を深く自らが理解した上で、どういった状況で活用できるかをよく考えないと、いざというときに無用の長物、資金の無駄となってしまいかねない。

まずもって生存のためには冷静な思考が重要なのであるということを今一度言っておきたい。3月11日という日は、真に生存戦略ということを考えるのには最適であるが、それゆえに心を揺さぶられ、冷静になりにくい日でもある。この日に感じたことをきっかけとして、常日頃に災害・サバイバルに意識を向けるようにし、その中で各自に最適な知識と技能、装備構成を構築していくようにしていただきたい。