スコップを非常用装備にいれているか? - 土を掘る

先日、家庭菜園の手入れをしていたが、そのとき、手や庭木の枝を落としたもので土を掘り返したりした。柔らかく耕された土ではそれで十分掘り起こせるのであるが、問題は放置されて固まった土である。固い土では手では歯が立たず、また木の棒でもかなり難航する。家庭菜園もプレッパー(非常時に対し準備する人)的なことであるが、これについては又の機会にして、今回は土を掘り起こすということについて考えてみたい。

都市生活をしていると、地面を掘り起こすということをしない。庭の手入れやら家庭菜園をする人が少しばかり行う程度であろうと思う。だが、サバイバル、野外活動となると地面を掘る機会というのはかなり多くなる。例えば食料を探すとき、山芋などは深く掘りだして採集するし、他にもユリ根や葛など、掘り出す必要のあるものがある。また火を熾すときにダコタファイアなどは地面に穴を開けてそこで燃やす。そして、衛生面では排泄をするときに穴を掘って行い、埋めたりする。(これは登山者もよく行うようである)

ほかにも、シェルターを作るときの柱をいくらか埋めて安定させたり、もっと言えば竪穴式住居を建築などする場合にも地面を掘り返す必要があり、詰まるところ、地面を掘るということの用途は多岐にわたるものである。したがってそれに使うための道具が重要となってくるということでもある。前述したとおりに、手では話にならず、木の棒のようなものでは力不足である。しかし人類はすでに十分に優秀な道具を獲得しているのでそれを用いるのがよいだろう。すなわちスコップを使うのがよいということである。もちろん、本格的に開拓や開墾を視野に入れるならスコップだけだと不足であり、つるはしや鍬などが必要となるが、一つだけというならばスコップである。掘り返し、砕土、動土の作業、そして振り回せば戦闘にも使えるスコップはサバイバルに適している物である。

能力的には大きな柄付きのものが大きな穴を掘れて、土木作業に使えてよいが、しかし大が小をかねることも難しい道具でもあるので、サバイバル用に持つとしたら小さな園芸用スコップ(「移植ごて」と呼ばれるもの長さ約30cm)で十分である。これでおおよその軽作業は十分にこなすことが出来る。または、折りたたみのスコップ類もあるので、そういったものを検討してもよいだろう。スコップがあるとはかどる作業は結構あるのでしっかり準備して欲しい。

補足になるが、今まで装備の質に言及することはあまりなかったが、今回は特に言及しておきたいことがある。特に安価なものを選ぶときには注意してほしい。私が以前購入した100円均一のものを使用していた際、固い土を掘りあげようとこじった(差し込んだ穴を広げるために前後に力をいれた)ときにぐんにゃりと曲がってしまった。強度が足りないといざというときに役に立たない場合があるから、軽さや形だけでなく強度も気にしてみて非常時に十分なパフォーマンスが出るものを選んで欲しい。

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