投石紐(スリング)で投石する人

前回、投石について語ったが、人間の手だけで行うことには限界があり、機械まで行かずとも道具、つまり器械の助けを得ることでより強力な効果を得ることが出来るようになる。投石ではその道具の一番単純なものはスリング(投石紐)である。似た名前のものにスリングショットがあるが、これはゴムを使い、より高等で複雑なもので原理が違う。

さて、スリングであるが、これは投げる石をのせる部分を中央に、その両端に振り回すための紐が2本ついた形式になっている。そして2本の紐の片側を手に装着し、もう片側を装着した側の手の指で持つ。この状態で、石をのせる部分に包み込むように石を搭載し、振り回して適切なタイミングで指でつまんでいた紐を離すと石が飛んでいくという具合である。

実践者が結構多いので参考に動画を紹介しておこう。サバイバル系やプリミティブな技術の動画は海外には数が多い一方で日本人によるものはほとんど見ないものであるが、珍しく日本の動画を見かけたのでそちらを紹介しよう。

この動画では編みこみで、一本の紐からなっているが、二股に分かれる紐の部分が布であっても機能する。分かりやすい説明もあってすばらしい動画であるが、日本ではどうしても稀で奇特な方であることが悩ましいところである。