衣類にもワックスかける - 防水ワックス

サバイバルと防水というのは切っても切れない関係といってもいいのではないだろうか。極限状態を考えるときに全身の水濡れは考えるべき問題の一つである。雨に降られることもあるし、滝のそばを通ることもあるだろう。もしくは川や沼に踏み入ることも。そういったときに、各種衣類と装備が濡れてしまうことには多大な危険が伴うものである。

服が濡れると重くなるし、低体温を引き起こす恐れがあり、また靴が濡れると塹壕足の危険もある。そういったわけで雨具を用意したりするわけであるが、大抵は素材そのものが防水するもので、いまいち頑丈というわけではないことも多い。例えばビニール製のものであれば尖ったもので穴が開く可能性は大きく、また力がかかると引きちぎれる恐れもあるし、また熱に弱く変形をする可能性もある。より優れた性質のものもあるが、価格が高価になったり、重量的に不利になったりもする。

同時に、防水の道具類は選択肢も少ない。日常の用品からしても防水のものは少なく、雨具然とした雨具であり、鞄などでも防水のものは限られてくる。サバイバルに向いた装備を想定しても防水でない場合もある。そういった場合には防水性、撥水性を追加する措置が必要である。

一般には防水スプレーの類が存在する。フッ素系のコーティングをするものなどが一般的であるが、これはあらかじめ防水するぞと決めてから措置をするにはいいが、防水コーティングが弱ったときに、野外で行うには道具のかさばりやすさ(スプレー缶が必要)や処置の時間(しっかり乾燥しないと防水できない、もしくは効果がすぐ悪くなってしまうことがある)などであまり向いている物ではないだろう。

そこで使われるのがワックスである。衣類の防水ワックスは日本ではあまりなじみのないものであると思われるけれども、例えばスウェーデンでは防水ズボンなんかにワックスがつけられていて、通常のズボンに見えるものが撥水性を持っていたりするなんて事もある。もちろん、自分でワックスを塗り、熱でしみこませるという手順を踏めば持っている普通の衣類を防水・撥水性を持ったものに出来る。もちろん素材からして防水を追及している物に比べれば劣るところは出てくるのだが、機能性が自分後のみなものを、野外でも処理できる(熱源として焚き火等を使ってワックスを染ませる)ことができるし、こすり付けるだけでもある程度の効果はすぐに見込めるというところもある。ありあわせの物も防水に出来るということで、サバイバルというか、アウトドアに便利につかえる素材だろうと思う。

加えて言うと、ワックスは固形の油脂であるから、防水以外の用途にも使うことができる。各種の潤滑や、燃焼するので単純にロウソクとしても利用可能だろう。ただ一つの機能よりほかに応用できる可能性を持ったものをサバイバルの道具として持っておきたいものである。

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投石紐(スリング)で投石する人

前回、投石について語ったが、人間の手だけで行うことには限界があり、機械まで行かずとも道具、つまり器械の助けを得ることでより強力な効果を得ることが出来るようになる。投石ではその道具の一番単純なものはスリング(投石紐)である。似た名前のものにスリングショットがあるが、これはゴムを使い、より高等で複雑なもので原理が違う。

さて、スリングであるが、これは投げる石をのせる部分を中央に、その両端に振り回すための紐が2本ついた形式になっている。そして2本の紐の片側を手に装着し、もう片側を装着した側の手の指で持つ。この状態で、石をのせる部分に包み込むように石を搭載し、振り回して適切なタイミングで指でつまんでいた紐を離すと石が飛んでいくという具合である。

実践者が結構多いので参考に動画を紹介しておこう。サバイバル系やプリミティブな技術の動画は海外には数が多い一方で日本人によるものはほとんど見ないものであるが、珍しく日本の動画を見かけたのでそちらを紹介しよう。

この動画では編みこみで、一本の紐からなっているが、二股に分かれる紐の部分が布であっても機能する。分かりやすい説明もあってすばらしい動画であるが、日本ではどうしても稀で奇特な方であることが悩ましいところである。

原始的兵器 - 投石

命を守る第一の戦略は逃亡戦略である。自らに危害を加えうる災害・動物・人間のいかんにかかわらず、積極的に相対して対処しようとすると傷害を受ける可能性が大いに増すために、それらのものを避けて通るというのが第一に採るべき方針である。しかしながらサバイバルが長期にわたると、資源や体力の関係から逃げ続けることが出来ない場合もある。そういったとき、例えば略奪者への対抗や獣を狩猟するなどがあるが、危険を減らすために武器などを用意して優位に立てるようにしなければならない。

この武器は、近距離へのものと遠距離のものがあるが、基本的に距離を取れるものの方があんぜんである。アメリカなどでは第一選択として銃ということになる。一方で日本では銃の取得は狩猟と競技目的のみとなり、また取得と維持の困難さから危機への備えとしてもつことは現実的ではない(また、法的にそのような目的を含めることはよろしくなかったかと思う)

つまるところ、日本では強力な遠距離に対する武器は保有するのは難しいということになる。弓矢や投げナイフ等も考えられるけれども持ち歩くには難がある(銃刀法や軽犯罪法など)し矢玉の数も制限されがちである。そこで人間の歴史に立ち戻ってみると、大昔の戦場に光明があった。投石である。

石を投げるというのは大変に原始的であるが効果的な攻撃方法である。テニスボールほどの大きさがある石であれば十分に殺傷能力があり、そしてなにより大量に拾って確保できるという利点がある。技術がなくとも数でもって補うという方法も取れるわけだ。レンガや川原の石、そこいらの陶器でもなんでも、即座に防御兵器に早変わりするから幅広いシーンで使用可能であるから使えそうな素材(つかみやすく重量があるものがよい)を頭に置いておき、素早く対応できるようにしたいところである。

もう少し技術が進んだものに投石器(スリング)があるが、それについてはまたの機会にしておこう。ただの投石でもそこそこ威力はあるし、投げる練習は日本人はみな義務教育時代に訓練している(体育でボールを投げる競技をするはずである)から投石はすぐに利用可能である。スリングだと威力は飛躍的に増大するが、必要な技術も増大するから練習が必要なことを留意しなければならない。